MRワクチン(麻疹・風疹)
麻しん風しん混合(MR)ワクチンのご案内
麻しん風しん混合(MR)ワクチンは、感染力が非常に強く重症化しやすい「麻しん(はしか)」と、妊婦さんが感染するとお腹の赤ちゃんに影響が及ぶ「風しん」の2つの病気を防ぐためのワクチンです。
日本では定期接種(公費負担により原則無料)に指定されており、確実に免疫をつけるために生涯で合計2回の接種を行います。
🦠 麻しん(はしか)とは?(病気の説明)
麻しんウイルスによって引き起こされる、非常に重い感染症です。
1. 驚異的な感染力
空気感染するため、手洗いやマスクでは予防できません。インフルエンザの何倍も感染力が強い、最も警戒すべきウイルスのひとつです。
2. 主な症状と危険性(重症化のリスク)
-
症状:39℃前後の高熱、カタル症状(強い咳、鼻水、結膜炎による目の充血)が数日続いたあと、一度熱が下がりかけたかと思うと、さらに40℃近い高熱が出て全身に特有の赤い発疹が広がります。
-
赤ちゃんの危険性:肺炎や脳炎を合併しやすく、先進国であっても約1,000人に1人が命を落とす非常に恐ろしい病気です。また、感染後数年から十数年経ってから、脳がじわじわと破壊される「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」という治らない難病を数万人に1人の割合で発症することもあります。
🦠 風しん(三日ばしか)とは?(病気の説明)
風しんウイルスによって引き起こされる、飛沫感染する病気です。
1. 主な症状
発熱、全身の淡いピンク色の発疹、首や耳の後ろのリンパ節の腫れが特徴です。通常は3日程度で治ることから「三日ばしか」とも呼ばれます。
2. 本当に怖い「先天性風しん症候群」
子どもが感染した場合は比較的軽症で済むことが多いですが、免疫を持たない妊婦さん(特に妊娠初期)が風しんに感染すると、ウイルスが胎盤を通して赤ちゃんに感染してしまいます。
これにより、生まれてくる赤ちゃんに心臓の病気、白内障(目の病気)、難聴(耳の聞こえにくさ)などの重大な障害が起こる「先天性風しん症候群」を引き起こすリスクが非常に高くなります。未来の赤ちゃんを守るためにも、社会全体での予防が必要です。
💉 予防接種(MRワクチン)の概要
MRワクチンは、麻しんウイルスと風しんウイルスを弱めて作った、安全性の高い「生ワクチン」です。
1. 予防効果
1回の接種で約95%の人が免疫を獲得できますが、時間の経過とともに免疫が弱まってしまうことや、1回目でうまく免疫がつかなかった人を救うために、2回目の接種(追加接種)を行うことで、ほぼ100%に近い確実な免疫をつくります。
2. 周囲で流行している場合の「緊急接種」
万が一、麻しんの患者さんと接触してしまった場合、72時間(3日)以内にMRワクチンを接種すれば、発症を予防したり症状を軽くしたりできる可能性があります。
🕒 接種スケジュール(回数とタイミング)
MRワクチンは、生涯で合計2回の接種が必要です。それぞれ受けられる期間が厳密に決まっていますので、受け忘れのないようご注意ください。
回数対象期間と接種のタイミング
1期(1回目)生後12ヶ月(1歳)〜 生後24ヶ月(2歳)未満まで
※1歳の誕生日を迎えたら、水痘やおたふくかぜワクチンと一緒にすぐ受けるのが標準です。
2期(2回目)小学校入学前の1年間(年長さんの4月1日〜3月31日まで)
※おたふくかぜワクチン(2回目)と同時接種するのがおすすめです。
🩺 よくある副反応と接種後の注意点
① よくある副反応(通常は数日で自然に治ります)
生ワクチンのため、接種直後ではなく、接種後5日〜14日頃(1〜2週間後)に軽い症状が出ることがあります。
-
一時的な発熱(38℃以上が出ることもありますが、通常1〜2日で下がります)
-
体に数個〜まばらに出る軽めの発疹
② 接種後の過ごし方
当日の入浴は問題ありません。接種後4週間は他の生ワクチン(BCGなど)の間隔をあける必要があります。
📅 ご予約・受診時のお持ちもの
-
お持ちもの:母子健康手帳、予診票
-
年長さん(2期)の保護者様へ:3月31日の期限を過ぎると定期接種(無料)としては受けられなくなり、高額な自費接種となってしまいます。
