蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹は体の一部分または全身にかゆみを伴うブツブツが急に出てきます。最大の特徴は数分~数時間以内に消える事です。
蕁麻疹は、おおむね4つの型に分けられます。この中で急性とアレルギー性の蕁麻疹がほとんどを占めます。
●急性蕁麻疹
ほとんどの場合、風邪などの感染症がきっかけに発症します。通常は2週間以内に治ります。
●アレルギー性蕁麻疹
食事性の蕁麻疹が多く、代表的なものは青魚、エビ、カニ、ソバ等、子供であれば牛乳やタマゴが原因のこともあります。また、抗生物質など病院でもらった薬が原因の場合もあります。
●物理性蕁麻疹
圧迫、摩擦、寒冷刺激、温熱刺激で出るもの、日光で出るものなどがあります。いずれもまれなものです。
●慢性蕁麻疹
上記の蕁麻疹以外の、慢性に生ずる蕁麻疹をいいます。通常は1カ月以上続く場合をいいます。夕方に出やすい傾向にあり、時には何年も続く場合もあります。長期に続くなら、原因となるものをつきとめます。
【治療】
まずは、原因となるものを徹底的に避けることです。ご家庭では、安静にして、痒くてもなるべく掻かないようにしてください。冷やしてあげたほうが、かゆみが治まります。(寒冷刺激で蕁麻疹が出た場合は別です)
また、症状がなくなっても発疹の出やすい時期があり、この時に原因物質に触れると出やすいので気をつけましょう。
お薬は抗アレルギー剤などの内服や注射を行います。
【解説】
蕁麻疹というのは、ヒスタミンというアレルギー物質による皮膚の表面近くで発生する水膨れ(むくみ)です。そのため蕁麻疹は盛り上がった赤い発疹になります。虫に刺されると蕁麻疹に似た症状がでますが、状態としては同じです。皮膚の深いところで起きると、ぼてっとしたむくみ(クインケ浮腫)になります。
蕁麻疹は図に示したとおり発疹が出たり消えたりしながら徐々に良くなります。
運動したりこすったりして血行がよくなると、蕁麻疹が出やすくなるので安静を心がけましょう。お風呂はつからずに、シャワーで汗を流すくらいのほうが良いでしょう。